『集団凝集性から考えるロールプレイギルドのパフォーマンス向上と注意すべき事項②』

『集団凝集性から考えるロールプレイギルドのパフォーマンス向上と注意すべき事項②』


こんにちは。前回は「集団凝集性」(集団の構成員を、その集団に留まらせたいと思わせる動機付けの度合い。言わば、その集団に在籍していたいと思わせる魅力)を高めることでの集団(ギルド)のパフォーマンス向上について書いてみました。

 

小難しい言葉を使ってみましたが、実質はどんな方でも言葉というよりは本能的に感じているようなものなのではないかなと思います。ただ、この集団凝集性を高めるということを言葉にして意識していくことは安定性と連携が取りやすいロールプレイギルドになり、結果として全員へのメリットを生むことになるのではないかとも思います。相変わらず本気度がちょっと気持ち悪い考察ですが、気軽な気持ちでお読みください。

 

今回は逆に集団凝集性が高まることでのデメリットについて考えてみます。

まずデメリットは大きく分けて二つ『同調圧力による集団浅慮』『規範意識の低下』です。

 

ここからの話は既に集団凝集性がかなり高まり、プレイヤーが「このギルドを抜けたくない、所属していたい!」と強く思っている状況で考えてみてください。

 

1.同調圧力による集団浅慮


同調圧力とは集団において少数派の意見を多数派の意見が押しつぶす形のことです。ある事項があった場合、どんなプレイヤーにも何らかの意見があるはずです。しかし少数派の意見のメンバーは「和を乱したくない」「他のギルメンに嫌われたくない」「追い出されたくない」という意識が働き、反対の発言が出来なくなります。このことは組織の視野狭窄、会議の無意味化を生みます。所属していたいが為に自分の意見を封じ込める形ですね。

 

この状況になった場合、多数派の意見が明らかに間違っていたもの、浅はかなものであり、少数派(例えばギルメン一人だけ)の意見が正しいものであったとしても、多数派の意見が通ってしまう可能性があります。これが「集団浅慮」です。

 

リアルだと大きな会社や大学などで常識では考えられないような極端な意思決定がなされている場合はこの集団浅慮が働いてしまっている可能性があります。

 

RPGで言えば「自分たちのロールプレイの考え方が一番、優れていて正しい!間違った決定をすることはない!」というような極端な意見が多数派になった場合にそれを自浄する機能が働かない状態です。

 

この多数派という考え方はただ人数が多い・少ないというだけでなく、ギルド内でどのような立場か、ということも関わってくると思われます。例えば私のようなGMRP経験がこれまでに豊富なプレイヤー、初期から在籍しているメンバー、意見の押しが強い人などは意見の重要度が上がりやすい傾向になると考えます。会社で言えば社長や一部の重職など意見の重要度が高い人は必ずいます。これは集団において当然のことと思います。

 

2.規範意識の低下


これは簡単に言えば、「馴れ合い」です。過剰な仲間意識から必要な指摘や注意が無くなる状況です。例えば部活で言えば、「俺は練習前のランニング嫌だからやめとくわー」といったように規則を守らない部員がいたときに、それを許容してしまい、誰も注意をしない状況です。

 

RPGで考えると「RPするのめんどいから今後、俺は普通のプレイしながら参加するわー」というのを許容してしまうような状況でしょうか。規律性がないままに集団凝集性が高くなってしまった場合、こういった馴れ合いが生まれ、生産性(ロールプレイ)が低下してしまうことになります。これは前回の記事で記載した「対人凝集性(メンバー同士の仲の良さ)」が強くなったとしても「課題凝集性(自分の目的、課題の達成)」のバランスが悪くなってしまっている状況だと思います。

 

では、これらのデメリットを予防していくためにはどういった要素が必要になるでしょうか。一つは「心理的安全性」という考え方です。

 

3.「心理的安全性」が「高まった集団凝集性におけるデメリットに果たす役割」


「心理的安全性」とは「集団の中で他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰を与えるようなことをしないという確信を持っており、対人関係のリスクをとるのに安全な場所であるという信念がメンバー間で共有された状態」です。要は自分が意見を言っても、それがネガティブな影響を自分にもたらさないと感じれている状況ということだと思います。

 

この心理的安全性が高い集団では、自分の意見をリラックスした状態で話すことが出来ます。恐らく一般的には自分の家族、友人など近しい人間になればなるほど心理的安全性が高まるのではないでしょうか。

 


心理的安全性に関わる要因はいわゆる「不安」です。「無知だと思われる不安」「無能だと思われる不安」「邪魔をしていると思われる不安」「ネガティブだと思われる不安」、こういった不安が率直な意見や行動を阻害し、集団の質とパフォーマンスを低下させます。

 

こういう意見を言ったら悪く思われるんじゃないかな…、こんな質問したらレベルが低いと思われるんじゃないかな…という不安があって誰も喋らない会議とか勉強会みたいなのってありますよね。あれは心理的安全性が低い会議で実は生産性が低いわけで、私もそう思っています。

 

なのでこういった不安を誘発させるような発言・態度をしないこと、そしてそれをメンバー間での共通認識としていくことが大事だと思います。


ちなみに、これは少数派の意見を必ず取り入れて折衷案を出していく、という意味ではありません。当然ですが「ロールプレイをしたい」「ロールプレイをしたくない」など極端な二つの意見の折衷を出すことなどは不可能です。最終的にはどの案を取るか、どの決定をするかという決定は多数決だけでは決めにくいものです。例えば「ロールプレイをしたくない」という意見が仮にギルド内で私以外全員だったとした場合、多数決の意見に従えば「ロールプレイをしないロールプレイギルド」が誕生します。それでは私がギルドをしている意味はなくなるので「解散」という形になってしまうでしょう。

 

大事なことは「意見自体」を評価するのであって「誰が」発言したかということに関して責めることはしないということです。そして意見が通らなかったプレイヤーに自分が否定されたと感じさせないことです。

 

結論としては心理的安全性を高めることにより誰もが意見しやすい環境を作ることが集団浅慮を防ぎ、また馴れ合いによる規範意識の低下は、集団規範意識を高めることで予防していくことが重要になると考えます。

 

以上、ロールプレイギルドに関して、集団凝集性の考え方を参考にメリット・デメリット、そしてその予防に関して文言化してみました。長文お読みいただき有難うございました。


良きUOライフを。

 

 

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